パワーサイクル試験(PCT)は、試料に大電力を印加することで自己発熱させ、強制的に放熱・冷却を繰り返し、熱疲労に対する劣化や長期耐久性や金属腐食を評価する試験です。
パワーサイクル試験(PCT)は、通電による自己発熱と冷却を繰り返し、パワーデバイスや接合部の熱疲労を評価する試験です。実使用時の負荷変動に対する寿命や故障発生傾向を確認します。分類上はサイクル試験に含まれる評価であり、関連する試験と組み合わせることで、より実使用に近いリスク確認ができます。
試験の目的
パワーサイクル試験(PCT)は、通電による自己発熱と冷却を繰り返し、パワーデバイスや接合部の熱疲労を評価する試験です。実使用時の負荷変動に対する寿命や故障発生傾向を確認します。分類上はサイクル試験に含まれる評価であり、関連する試験と組み合わせることで、より実使用に近いリスク確認ができます。
試験前後の状態を比較することで、単なる合否だけでなく、どの条件でどのような劣化が起きるかを把握できます。設計変更、材料選定、量産工程の見直し、品質保証資料の作成に活用できます。
評価できること
- チップ接合部やワイヤ接合部の劣化。
- はんだ接合部の熱疲労。
- オン抵抗や電気特性の変化。
- 放熱経路の劣化や温度上昇。
主な確認対象は、外観変化、性能低下、接触不良、絶縁劣化、腐食、変形、クラックなどです。異常が確認された場合は、観察や解析と組み合わせて発生要因を絞り込みます。
主な供試品
- パワーモジュール。
- 半導体デバイス。
- 実装基板。
- インバーター関連部品。
- 車載電子部品。
試験条件の考え方
通電電流、オン・オフ時間、温度上昇幅、冷却条件、サイクル数、判定基準を設定します。温度サイクル試験とは異なり、デバイス自身の発熱を使って接合部への熱負荷を与える点が特徴です。
条件を決める際は、実使用環境をそのまま再現するのか、短期間で劣化を加速するのかを明確にします。過度な条件設定は実際には起こりにくい故障を誘発する場合があるため、評価目的に合う負荷水準と判定方法を設計することが重要です。
関連する試験規格
代表的な関連規格には、ISO 16750-4、JEITA ED-4701/100B、LV124 などがあります。実際の試験では、適用する規格版、供試品仕様、顧客要求を確認したうえで条件と判定基準を決定します。
- ISO 16750-4。
- JEITA ED-4701/100B。
- LV124。
試験の流れ
- 供試品の仕様、評価目的、要求規格、判定基準を確認します。
- 試験条件、測定項目、試験前後の確認方法を決定します。
- 供試品を試験設備へ設置し、必要に応じて治具、配線、センサーを準備します。
- 設定条件に従って試験を実施し、外観、機能、電気特性などを確認します。
- 取得データと観察結果を整理し、劣化傾向や異常の有無を報告します。
ETACの対応
ETACでは、環境試験器メーカーとしての知見と受託試験の設備を組み合わせ、条件設定から試験実施、結果整理、必要に応じた追加解析まで一貫して対応します。
試験条件が未確定の段階でも、供試品の用途や想定環境、確認したい不具合モードをもとに評価計画を整理できます。環境試験、性能測定、観察・解析を組み合わせることで、製品開発と品質保証に必要な根拠づくりを支援します。