光・熱・湿度を再現し、材料劣化評価を加速する
自動車や屋外機器、建築材料などに使用される樹脂・塗装・フィルム・接着材料は、長期間にわたり太陽光や熱、湿度の影響を受け続けます。これらの環境要因は材料の変色や退色、光沢低下、クラック、剥離などの劣化を引き起こし、製品の品質や耐久性に大きな影響を与えます。
ETACの促進耐光性試験サービスでは、太陽光を模擬した光源と温湿度制御技術を組み合わせ、実使用環境を短期間で再現します。材料や製品の劣化挙動を加速評価することで、開発期間の短縮や製品寿命予測に活用できます。
サービスの特長
DIN 75220対応
自動車部品向け耐候性評価規格であるDIN 75220に対応しています。
分光範囲と照射条件を指定可能
評価対象に応じて紫外線、可視光線、赤外線などの波長領域を設定し、目的に応じた耐光性評価が可能です。
実環境換算による評価加速
実際の太陽光環境を再現しながら、照射強度を高めることで短期間での耐候性評価を実現します。
対応供試品
- 自動車部品
- 樹脂材料
- 塗装・コーティング材
- フィルム・シート
- 接着部材
- 内装部品
- 外装部品
- 各種高分子材料
DIN 75220規格試験
DIN 75220は、自動車部品・材料を対象に、太陽光、温度、湿度などの環境負荷をソーラーシミュレーション装置で再現し、劣化挙動を評価するための規格です。
実車環境に近い条件で長期間の使用を模擬し、以下のような変化を評価します。
- 変色
- 退色
- 黄変
- 光沢低下
- 変形
- 割れ
- 剥離
- 表面劣化
試験結果から、実使用環境に対する耐久性や寿命予測を行います。
促進耐候性試験
評価目的に応じて、紫外線、可視光線、赤外線を含む照射条件を設定し、材料へ光エネルギーを与えます。
目標とする積算照射量に達するまで連続照射を行い、実環境では数年を要する劣化現象を短期間で再現します。
主な評価項目
- 色差変化
- 黄変指数
- 光沢保持率
- 外観変化
- 機械特性変化
- 表面状態変化
分光範囲指定試験
材料によって劣化を引き起こす波長領域は異なります。
そのため、本試験では評価目的に応じて照射波長を選択できます。
対象波長例
- UV-C(紫外線)
- UV-B(紫外線)
- UV-A(紫外線)
- 可視光線
- 赤外線
特定波長のみを照射することで、
- 劣化要因の特定
- 材料比較評価
- 紫外線耐性評価
- 光学特性変化評価
などを効率的に実施できます。
実環境換算試験
実際の使用環境で受ける年間積算紫外線量を短時間で再現する試験です。
例えば、日本国内の年間UV量を300MJ/m²と仮定した場合、通常は365日かけて受ける光エネルギーを、約32日間で再現することが可能です。
ポスター記載例では、
- 実環境:8760時間(365日)
- 試験時間:約768時間(約32日)
となり、
約11.4倍の評価加速
を実現しています。
これにより開発期間の短縮や材料選定の効率化が可能になります。
試験条件例
サイクル試験
DIN 75220の規定に基づき、乾燥環境と高湿度環境を組み合わせたサイクル試験を実施します。
例
- Dry:15日
- Humid:10日
光照射、温度、湿度を複合的に制御し、実使用環境に近い劣化を再現します。
定値試験
一定温度・一定湿度条件下で連続照射を行い、光による単独影響を評価します。
例
- 試験期間:10日間(240時間)
- 温度:約80℃
- 相対湿度:約45%RH
評価できる劣化事象
色差・退色
塗装や樹脂の色変化を定量評価します。
黄変
透明樹脂やレンズ材料の黄変挙動を確認します。
光沢低下
表面の美観変化を評価します。
クラック発生
光・熱劣化による亀裂発生を確認します。
剥離
塗膜や接着界面の劣化を評価します。
変形
長期使用による寸法変化や形状変化を確認します。
ETACの促進耐光性試験サービスの特長
- DIN 75220対応評価
- 太陽光スペクトルの高精度再現
- 波長指定による要因分析
- 温度・湿度との複合環境試験
- 実環境換算による寿命予測
- 材料比較評価に対応
- 自動車部品評価実績
- 不具合解析との組み合わせ評価が可能
促進耐光性試験は、製品開発段階で将来的な劣化リスクを把握し、品質向上や寿命設計に活用する重要な評価手法です。ETACでは、光・熱・湿度を組み合わせた複合環境評価により、実使用環境を高い精度で再現し、材料や製品の信頼性向上を支援します。