導通・絶縁測定+はんだ観察で丸ごと診断
電子機器の高信頼化が求められる現在、単一の試験だけでは製品の品質や不具合リスクを十分に評価することが難しくなっています。特に車載機器や産業機器、通信機器などでは、温度変化や湿度環境による電気的劣化と、はんだ接合部の機械的劣化が複雑に関係しながら故障へと至ります。
ETACのエレクトロニクス評価サービスでは、環境試験によるストレス付与から、導通・絶縁信頼性評価、はんだ接合部の観察・解析までをワンストップで実施します。電気特性の変化と実際の劣化状態を相関させることで、不具合発生メカニズムの解明や製品信頼性向上を支援します。
サービス概要
本サービスでは以下の評価を組み合わせて実施します。
導通・絶縁信頼性評価
環境ストレスを与えながら電気特性を連続測定し、
- 導通不良
- 断線
- 絶縁劣化
- 短絡
- エレクトロケミカルマイグレーション(ECM)
などの電気的故障を評価します。
はんだ接合部評価
はんだ接合部の疲労や損傷状態を確認し、
- クラック
- ボイド
- 結晶粗大化
- 界面劣化
などの接合品質を評価します。
観察・分析による不具合解析
各種観察装置や分析装置を用いて故障原因を解析し、不具合発生メカニズムを明らかにします。
対応供試品
- 電子部品
- 車載部品
- プリント基板
- 実装基板
- コネクタ
- センサー
- モジュール部品
- はんだ接合部
- その他電子機器全般
評価の流れ
1. 環境負荷を与える
実使用環境を模擬した環境ストレスを供試品へ付与します。
代表的な試験例
- 温度サイクル試験
- 急速温度変化試験
- 熱衝撃試験
- 高温高湿試験
- HAST試験
環境変化による熱応力や湿度ストレスを再現し、潜在的な不具合を顕在化させます。
使用設備例
- WINTECH NEO(温度サイクル試験器)
- Shock Event(冷熱衝撃試験器)
- Clime Event(恒温恒湿試験器)
2. 電気特性を測定する
環境試験中に電気特性を連続測定し、製品の信頼性を評価します。
絶縁信頼性評価
絶縁抵抗値を長期間監視し、
- ECM発生
- 絶縁劣化
- リーク電流増加
- 短絡
などを評価します。
導通信頼性評価
微小抵抗値を連続測定し、
- はんだ疲労
- クラック進展
- 導通不良
- 断線
を評価します。
使用設備例
- SIR13(絶縁信頼性測定システム)
- MLR23(導通信頼性測定システム)
3. はんだ接合部を観察する
電気特性の変化が確認された試料について、接合部の状態を詳細に観察します。
デジタルマイクロスコープ
外観観察による異常部位の確認
SEM-EDX
微細構造観察および元素分析
X線CT
非破壊で内部構造を三次元観察
実装断面観察
樹脂包埋・研磨により内部構造を観察
確認できる代表的な劣化事例
はんだのクラック
熱疲労によって発生する微細な亀裂を観察します。
はんだのボイド
接合部内部の空隙を確認し、接合品質への影響を評価します。
はんだ組織の粗大化
長時間の熱履歴による組織変化を確認します。
X線CTによる内部解析
三次元データから内部欠陥や構造異常を可視化します。
4. 不具合要因を診断する
取得した電気特性データと観察結果を総合的に解析し、不具合発生要因を特定します。
例えば、
- 抵抗値上昇の原因がはんだクラックによるものか
- 絶縁抵抗低下の原因がECMによるものか
- ボイドや組織変化が寿命に影響しているか
などを多角的に評価します。
ETACエレクトロニクス評価サービスの特長
電気特性評価と物理解析を一体化
導通・絶縁評価だけでなく、実際の接合状態や故障状態まで確認できます。
環境試験から解析までワンストップ対応
試験実施から故障解析まで一貫した評価が可能です。
実使用環境を再現した信頼性評価
温度、湿度、熱衝撃などの環境ストレスを組み合わせた評価に対応します。
不具合の再現から原因究明まで支援
単なる合否判定ではなく、不具合発生メカニズムの解明と改善提案につなげます。
電子機器の信頼性評価では、「環境ストレス」「電気特性変化」「接合部劣化」の関係を総合的に把握することが重要です。ETACのエレクトロニクス評価サービスは、環境試験、導通・絶縁信頼性評価、はんだ接合部解析を組み合わせることで、製品の品質向上と市場品質リスクの低減を支援します。